私たちの物語

すべては、友人の相談から始まりました。
十年以上前、大学時代のフランスの友人から、ある相談を受けました。
彼の家族は、ブドウの栽培からワイン造りまで、すべてを手掛けるワイナリーを営んでいます。
「ヨーロッパのお客様に、ワインと一緒に『本当に良い台湾茶』を紹介したい。
探すのを手伝ってくれないか。」
正直なところ、その頃の私はお茶について何も知りませんでした。
それでも、友人の力になれたらという思いで、その頼みを引き受けました。
この小さな出来事が、私の人生を大きく変える旅の始まりになるとは、
その時は想像もしていませんでした。


01
お茶を一から学ぶ日々
彼の理想のお茶を探すため、私は台湾各地のお茶の産地を訪ね歩きました。
茶園や茶師のもとへ通い、本を読み、お茶の展示会へ足を運び、数えきれないほどのお茶を飲み比べました。
最初は、普通のお茶と本当に良いお茶の違いさえ分かりませんでした。
一日に何十種類ものお茶を試飲し続け、味覚が分からなくなる日もありました。
それでも、一つひとつの経験が、少しずつ『本当に良いお茶』を見極める力へとつながっていきました。
02
私を育ててくれた人たち
今振り返ると、一番多くのことを教えてくださったのは、本ではありません。
台湾で出会った茶園や茶師の皆さんでした。
茶畑へ迎え入れてくださり、お茶づくりの工程、香りや味わいの違い、そして自然と向き合う姿勢まで、惜しみなく教えてくださいました。
そのご縁の中には、十年以上経った今でも続いているものがあります。
かつて私に教えを授けてくださった方たちは、今では私の大切な師であり、友人であり、信頼できるパートナーとなりました。
現在も、私たちはお互いに知識を共有しながら、共に新茶の探求や最高品質のお茶の選定を続けています。
お茶の探求を続ける中で、私が特に心惹かれたのが、野生茶と半野生茶でした。
大規模な茶園で生産されるお茶とは異なり、自然環境で育つこれらのお茶は、毎年ごく限られた量しか採れません。
その際立った個性や力強さ、奥深い味わいは、今でも私を魅了し続けています。


03
家族に淹れたいと思えるお茶だけを
私のお茶の探求の旅は、やがてヨーロッパのお客様へ厳選された台湾茶をお届けする事業へと発展しました。
現在でも、Wild Tea Gardenでご紹介するお茶は、すべて私自身が実際に試飲し、納得したものだけを選んでいます。
自分の家族や大切な友人に、自信を持って淹れられるお茶だけをお届けしたい。
その想いは、十年以上経った今でも変わることはありません。
たくさんの種類のお茶を取り扱うのではなく、本当に良いと思える台湾茶だけを厳選することに注力しています。
その多くは、台湾国内でさえも入手困難な希少なもの、収穫量の限られたものや野生茶・半野生茶です。
04
一杯のお茶の、その先に
一杯のお茶の背景には、作り手の想いがあります。
長い年月をかけて受け継がれてきた技術があります。
そして、自然への敬意があります。
Wild Tea Gardenは、お茶を販売するだけではなく、その一杯の背景にある人、文化、そして物語も一緒にお届けしたいと考えています。
友人のために踏み出した小さな一歩が、今では世界中のお客様へ台湾茶をお届けする、大きな旅へと広がりました。
そして今、その旅を日本の皆さまとともに歩めることを、心より嬉しく思っています。

